埋文データ
岩屋古墳について


船形手黒遺跡1号墳
 岩屋古墳(龍角寺105号墳)は、昭和16年に国指定史跡に登録された古墳です。
一辺は78mを測り、周堤帯の外側まで含めると105m、高さ13.2mになる非常に大型の方墳です。規模は奈良県桝山古墳に次ぐ全国第2位の方墳ですが、7世紀(古墳時代終末期)につくられたものとしては全国で最大です。墳丘は三段築成をとっており、墳丘の東・西・北側には周堤帯が巡っています。南側は前庭部からすぐに崖線となり、崖線部には舌状張出地形と呼ばれる斜面地形が確認されています。
南側には東西2室の石室が開口しており、どちらも単室構造の切石積横穴式石室が採用されています。今回調査が行われた東側石室は奥行き約7m、幅約2m、高さ3.5mを、西側石室は奥行き約5m、幅1.7m、高さ約2.5mをそれぞれ測ります。石室は木下貝層で採取される貝化石を含む軟質砂岩を主体としますが、天井石の一部に雲母片岩(筑波山系片岩)が使用されています。
 古墳の築造年代については、6世紀末〜7世紀初頭に築造された浅間山古墳の後に造られたと考えられており、7世紀前半〜中頃と推定されています。

 

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